最近Amazon Alexa界隈で起きたこと(6/30〜7/30)

前回の記事から1ヶ月経って、Amazon Alexa界隈で何が起きたでしょうか。

目次


現時点のSkill数(US)

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今月も3000個以上のSkillが追加され、2万の大台も目前という状態になりました。 先月に引き続き、Dotのキャンペーンが行われているので、すごい勢いで追加されていますね。

審査のスピードも上がっっているように感じます。 先日、AWSのリリースを答えてくれるFlash Briefing Skillを審査に出してみたら、1日で通ったので前よりもかなり速くなったと思います。


[6/31] ドイツで照明操作用のSmart Home Skillが対応された

Understanding the Smart Home Skill API - Amazon Apps & Games Developer Portal

Smart Home Skillによる照明の操作自体は以前から利用可能でしたが、それは照明をON/OFF出来るだけのものでした。今回の対応により、「温かい」や「涼しい感じ」みたいな表現で照明の色を変更することが出来ます。 詳しくは前に解説した記事を参考にしてください。

[6/30] Echo Show向けのSkillの作り方

How to Build Alexa Skills for Echo Show : Alexa Blogs

Echo Showはディスプレイを搭載しているので、音声の返事だけで完結せずに、ディスプレイに表示された一覧をスクロールさせたり、動画を再生したりと、よりリッチな体験ができるようになりました。

Echo Show用に追加されたIntentやTemplateという仕組みについて紹介されています。動画の再生は実機じゃないとダメなので、Template周りについて調べた記事を別で書いたので、詳しく知りたい場合はそちらを見てみてください。

qiita.com

[7/5] Flash Briefing Skillの審査を通すためのTips

Tips for a Successful Alexa Flash Briefing Skill Certification : Alexa Blogs

Flash Briefing Skillの審査がスムーズに済むようにする方法について紹介されています。

  1. 音量を調節しましょう。

Alexaが喋る音量と、Flash Briefing Skillでオーディオファイルを利用してニュースを喋られた時に、音量の差が大きいとユーザーにとって凄くストレスとなるので、ちゃんと調整しましょう。

音量のガイドライン

2.日付を更新しましょう

フィードに含まれている日付が7日以上前の場合、Alexaはそのコンテンツを無視します。また、Skill登録時に更新頻度が7日以上だと登録できないので、日付をちゃんと更新しましょうということです。

3.意図しない発話をしないように

フィードに特殊記号(HTML, XML, SSMLタグなど)など含まれていると正しく喋ってくれないので、フィードの中身をちゃんと確認しておきましょうということ。

Flash Briefing Skillの審査に出す際のチェックリストが公開されているので、これで確認しておくと良いでしょう。

Flash Briefing Skill Certification Checklist - Amazon Apps & Services Developer Portal

[7/6] Alexa Dev Days開催

Introducing Alexa Dev Days – Learn to Create Voice Experiences at Free, Interactive Events from Amazon : Alexa Blogs

来年の2月まで、25の都市でライブデモ、セッション、ワークショップを含むAlexa Dev Daysというイベントを開催するようです。(残念ながら日本での開催はない)

オンラインのウェビナーは毎週開催していましたが、このようなリアルイベントが開催されるのは、いろんな人と会えるのでいいですね。

Twitterでもイベントの雰囲気が紹介されていました。

[7/7] シノニムの設定がSkill Builder Betaで楽になる

先日発表されたシノニムですが、Skill BuilderのGUIで入力できるようになりました! シノニムを利用すると単語の揺れをSlot側で吸収することが出来るので、Skill側のコードがスッキリしますので、Skillを作る時に使えるのならシノニムを導入するといいですね。

[7/12] Echo Showの体験を最大限にするための7つのTips

7 Tips for Creating Great Multimodal Experiences for Echo Show : Alexa Blogs

1.Echo Showの新機能を使いましょう

ディスプレイにはテキスト、画像、動画を表示できるようになりました。適切なサイズと容量を守ることでロード時間を短くすることが出来、ユーザー体験が向上します。 背景に画像を利用する場合は、テキストが見えなくならないように、少しぼかし、透過率70%ぐらいの黒いレイヤーを載せると良いです。

2.すでにリリースされている素晴らしいSkillを参考にしましょう

Allrecipes, Bloomberg, Uber, Jeopardy といったSkillはEcho Showの魅力を最大限に引き出している物なので、実際に試してみるのが良い。

3.Echo Showを遠くからでも使えるようにデザインする

ユーザーが必ず画面を見るとは限りません。ユーザが見ていない、または2メートル離れても使いやすいようなレイアウトを利用しましょう。

4.Templateを利用して一貫性のあるUIを作りましょう

レイアウトが統一されるので、Template機能を使いましょう

5.画面の表示と発話を合わせる

画面に表示していることと違う內容を音声で流すとユーザーが混乱します。まずは音声を優先させた作りを心がけましょう。

6.テキストは簡潔に

テキストと発話を完全に一致させる必要はありません。テキストを表示する時は発話を短くして、読むのを速くするのも良いでしょう。

7.ヒントを利用しましょう

Hintを表示することで、ユーザーにどんなコマンドがあるかを知らせることが出来ます。コマンドを知ることで、ユーザーはSkillで何が出来るのかを知ることが出来ます。

[7/25] Skillにアカウントリンキングを上手に追加する10のTips

10 Tips for Successfully Adding Account Linking to Your Alexa Skill : Alexa Blogs

1.審査に出す時は複数のテストアカウントを用意しよう

審査をする際に、テストアカウントが1つだけだと十分にSkillの魅力を引き出すことが出来ないかもしれません。 例えば注文履歴などを見る機能があるとするなら、新規に追加されたアカウントだけではその機能をテストすることが出来ません。そのような場合は、履歴をいっぱい持っているアカウントも提示して審査に出すと良いでしょう。 このように色んな状態のテストアカウントと操作手順を用意することで、審査がスムーズになります。

2.ログインページでは混乱させないようにしましょう

ログインページが別のサービスを利用している場合は、ユーザーがリンクしようとしたサービスと違うと勘違いしてしまい混乱する可能性があります。ログインページではカスタマーに分かりやすいよう、サービス名やメッセージを伝えましょう。

3.サービスと同等のサインイン・サインアップ機能を提供しよう

既存のサービスがFacebookTwitterGoogleAmazonなどのアカウントを利用してログインできるのであれば、Skillのアカウントリンキングでも同じように選べるようにしておきましょう。そうしないと、一部のユーザーがログインできないと行った問題がでてきてしまいます。 またサインアップに対応しているのであれば、アカウントリンキングでも同じようにサインアップ出来るようにしましょう。

4.アカウントのリカバリーに対応しましょう

アカウントリンキングする時に、ユーザーがパスワードを覚えていない可能性があります。パスワードの再発行をするパターンも想定してテストしておきましょう。 また、ログインに失敗するパターンも想定し、ロックしたりCAPTCHAが表示されたりといった動作も確認しておく必要があります。 エラーや失敗した時にユーザーに分かりやすいメッセージを表示するようにすることも大切です。

5.ログインフォームのバリデーションを正しくしましょう

スマートフォンを利用してログインする場合は、コピペで意図しないスペースが含まれたり、英字が大文字になってしまうことが有ります。このような時は正しく入力をチェックして分かりやすいメッセージを表示しましょう。

6.すべての環境でテストしましょう

多くのアカウントリンキングはスマートフォン上で行われますが、それでもOSの種類やバージョンブラウザの違いが多くあります。PCを利用した場合は更に多くのOSとブラウザの種類があります。これらの環境で正しく行えることを確認しましょう。

7.ナビゲーションの確認

ログインページにリンクがある場合、正しく動作することを確認しましょう。審査でもこれらのリンクをテストします。リンク先から戻ってきた時にその後の処理が正しく動くことも確認しましょう。

8.ヘルプを用意しましょう

アカウントリンキングでログインが出来ずに困るユーザーもいます。そのようなユーザーにはヘルプやカスタマーサポートへ問い合わせる手段を用意しましょう。

9.必要な場合のみ使いましょう

同一セッション内でのユーザーの判別は、アカウントリンキングを利用しなくても出来ます。アカウントリンキングを導入することによって、本来音声だけで操作できるのが、人の手を介す必要が出てきてしまうため、シームレスではなくなります。 住所と言った情報を取得出来るAPIも用意されていますので、本当に必要な時だけ利用するようにしましょう。

10.レスポンスヘッダーのサイズに注意しましょう

HTTPヘッダーサイズには文書化された制限はありませんが、ページローディングの問題を避けるために2,000文字以下に抑えることが良いです。 そうすることで、OAuthアカウントのリンクとは無関係の不要なCookie値を排除する必要が出てくる場合があります。

最後に、

ログインが正常にできたらAmazonのページにリダイレクトするのを忘れないようにしましょう。