最近Amazon Alexa界隈で起きたこと(12/31〜1/29)

前回の記事から1ヶ月経って、Amazon Alexa界隈で何が起きたでしょうか。

sparkgene.hatenablog.com

目次


現時点のSkill数(US)

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前回は1500ぐらい増えてたのが、今回は1700ぐらい増えてます。Skillの増えるペースが上がってきた印象です。2月の前半にはいよいよ1万を超えそうですね。


Alexaで使えるコマンドが色々増えている

Amazon.com Help: Ask Alexa

今までAlexaはWikipediaのSkillを介して質問したりは出来たのですが、Google Homeのように適当な質問を投げかけても答えてくれませんでした。 何時からかはわからないですが、Alexaもいつの間にかこのように適当な質問をしても、いろいろな種類の質問に応えられるようになりました。 この機能は今までGoogle Homeにすごく劣っている部分でしたが、このアップデートで改善されました。


[1/5 - 7] CES 2017が開催

今年のCESではAlexa搭載の家電が大量に出品され話題となりました。 CES期間中に700ものAlexa搭載デバイスが登場したという話もあり、車から冷蔵庫など幅広く組み込まれました。

scrum.vc

個人的にAlexaが組み込まれると便利だと思うものは、車のように見ないで何か操作したいものや、音声で操作しながら結果を画面で見れるようなものなので、車やテレビへの組み込みはすごく良いと思いますし、欲しいですね。 冷蔵庫にAlexaってのも一瞬おや?って思うかもしれませんが、在庫を見ながらその場で注文できたり、Amazon DRSと組み合わせることで更に自動化出来ますね。

この記事の中ではAlexaの利用状況が紹介されていますが、Alexaのユーザーの約1/3は商品の購入をAlexa経由で行っているようで、もう珍しい音声認識バイスが音楽を流すみたいな状況から、日常の生活で利用するUIとなっているのが分かります。

Alexa側からのCESのまとめ記事はこちらになります

CES Recap: What Amazon Alexa Was Up to in Las Vegas : Amazon Developer Blogs


[1/6] オンキョーからAlexa搭載スピーカーをCESに出品すると発表

http://www.jp.onkyo.com/news/information/topics/20170106_PR_SmartSP.pdf

国内のメーカからAlexa搭載デバイスが!! 発売時期は未定ですが、本家のAmazon Echoより早く発売されたら、盛り上がりそう。とは言え、国内で販売しても日本語対応は別の話なので、Amazonはよ。

[1/6] Display Cards for Alexa: A New Complementary Feature for Screen-Based Products

CES関連の記事が多いので割愛していたのですが、この記事は紹介したいと思います。

Display Cards for Alexa: A New Complementary Feature for Screen-Based Products : Amazon Developer Blogs

以前にNucleusが発表したスマートインターフォンを紹介しましたが、そのインターフォンがAlexaのカードを表示するというアップデートがされていました。 カードは今までAlexa Appで確認することが出来ましたが、このようにサードパーティのデバイスで見れるのは今まであまりなかったかなと思います。 というのも、今まではAVS側からSkillが返したカードの情報を取る方法がなかったと思うのですが、一部のハードウエアメーカに対して先行してこの機能を提供してもらえるようです。 カードの先行利用申請

AVSが動くデバイス側でカードを表示できるようになると、音声で操作しながら結果を表示できるので、UXは劇的に良くなると思います。だって、Alexaが10種類ぐらいの選択肢を質問してきても、全部聞いた頃には最初のを忘れちゃいますよね。そのためには、画面があるとすごく便利になるはずです。


[1/10] Tips for Using Cards with Your Alexa Skill

Tips for Using Cards with Your Alexa Skill : Amazon Developer Blogs

カード関連で、どうすればユーザフレンドリーなカードを作れるかという話。

  • カードにSSMLを含めるとそのまま表示されるから専用に整形する必要がある
  • 自分に所有権がない画像は使わない
  • 読みやすいように適度な改行を含めて整形する
  • Alexa Appは過去のカードを全部見れるわけではないので、過去のを見る必要があるような実装はしない

[1/15] The 2017 Voice Report by VoiceLabs

voicelabs.co

google analyticsのような機能 VoiceInsightsを提供しているVoiceLabsから最近の音声UIデバイスの利用状況についてのレポートが発表されました。

日本語でまとめたわかりやすい記事も出ています。

米国のAI音声アシスタント、販売数・スキル数が大幅増加中、しかし・・・利用度合いは低い | ロボスタ - ロボット情報WEBマガジン

Skillに関しての課題は記事にかかれていますが、同じ印象を受けます。iPhoneのAppStoreが登場した時も同じような現象が起きていたことを考えると、これからキラーSkillが登場し、本当にユーザーが日々利用したいと思えるようなSkillが登場してくるのではないでしょうか。

ちなみに、Voice Experience Analytics は私が作ったSkillでも利用しているので、使い方をqiitaに上げておきました。

qiita.com

[1/21] (個人ネタ)Amazon AlexaとPhilips Hueを連携させる

qiita.com

実際にHueのAlexa対応キットを買って家に設置してみました。 音声で操作できるのは便利ですね。Hueは照明の明暗や色を調整できるので、Scene(Smart Home Skillの機能)を声で切り替えると部屋の雰囲気が変わるのはちょっと感動。


[1/25] Why a Custom Slot is the Literal Solution

Why a Custom Slot is the Literal Solution : Amazon Developer Blogs

2017/2/6に廃止予定だったSlotのAMAZON.LITERALが廃止されないってアップデート。 デベロッパーからは廃止するのをやめてくれと多くの声が上がり、結果的にその声をAmazonが聞いてくれたということ。 AMAZON.LITERALはとりあえずどんなワードでも拾いたい時に使うので、発話內容が決まっていないようなスキルを作る場合には、これが無いと辛いってことになります。


[1/25] 自動運転の実現へ、クリアすべき課題は「音声認識

response.jp

車は運転中よそ見は出来ないので音声UIとの親和性は高いと思います。 しかし、運転中だと周りの音や集中していることもあり、結構音声をちゃんと聞き取るのは難しいのかなとも思います。(ナビの音声聞き取れなくて、たまに道間違えちゃうし) 自動車に期待するのは、フロントウィンドウにちょっとした情報が出せるようになって、視点の移動を最低限に抑えられるようなUIと音声UIの組み合わせじゃないかな。 バイクではその機能が本当に欲しい。


[1/26] With Alexa, Just Eat Delivers Your Favorite Flavors with Just a Few Words

With Alexa, Just Eat Delivers Your Favorite Flavors with Just a Few Words : Amazon Developer Blogs

UK発のフードデリバリーサービスJust EatのSkillの話。 Alexaに話しかけるだけでデリバリーしてくれる便利スキルです。 VUIのフロー図が紹介されていて、skillづくりの参考になります。

こういったフロー図から自動的にskillを生成するプロダクトを出してくるスタートアップが出てきそうですね。


[1/24] Alexaに新たな映画で有名なウェイクワードが追加される

www.engadget.com

f:id:sparkgene:20170128102710p:plain 増えてましたw この流れで行くと、次に追加してほしいのは J.A.R.V.I.S. じゃないですかね。


あとがき

CESでのAlexaフィーバーというべき現象があったおかげで、国内でAlexaに関して取り扱う記事がかなり増えてきた印象です。 開発に絡む記事が増えてくるのも時間の問題ですね。 そんなこともあり、今年は「音声UI元年」と呼ばれる年になるのではないでしょうか。

また、最近テレビで「Alexa〜〜」と流れたせいで、家においてあるAlexaが一斉に反応して人形の家を注文したり、赤ちゃんの発言を拾って間違えてアダルトな內容を喋りまくるという事案が起きているようで、やはり声紋機能がほしいですね。そうすれば、購入時の認証機能や、年齢制限などに利用できるので、より安全な使い方ができるようになりますし。